繰上返済で軽減できる利息が有ると言うのはどういう事ですか

[showtitle]

私はカードローンを利用しながら家計のやりくりをしています。高校では数学の成績が赤点すれすれで、結婚するまで数学には全く縁の無かった私が毎日数字と格闘しているのは笑えます。

そこで分からないことが有るのですが、以前何かで読んだ話では繰上返済をすれば利息が軽減できると言っていました。繰上返済を利用してもしなくても金利は変わらないはずです。なのに何で繰上返済を利用した時には利息が少なくなるのかが分かりません。素人でもわかるように教えて下さい。

繰上返済を利用する事によって借入期間が短縮されるためです

毎日数字と格闘していると言うのは実感が籠っていますね。文面からどうもあなたは利息と言うものが金利のみによって決ると思っているようですが、利息と言うのは借り入れたお金(これを元本と言います)に金利を掛けてさらに借入期間を掛けて計算します。例えば100万円を年利1%で30日間借りたとすると、
 利息 = 100万円 × 1% × 30/365(年利に対する借入期間)
で計算されます。実際には30日では返せませんから徐々に元本を減らしながら完済まで利息が発生することになります。

そこでもう一度計算式を見てみましょう。たしかにあなたが言うように金利は利息を計算するうえで重要な要素になりますが、同じように重要な要素になるのが借入期間です。したがって金利を減らすことはできませんが、借り入れ期間を短縮すれば金利を減らすのと同じ効果が得られると言うことです。そこでこのために利用できるのが繰上返済です。繰り上げ返済を利用すれば、利息はその時点までとなり、例えば30日借りる予定を15日にすれば半分にすることが出来ます。

お分かりいただけたでしょうか。繰上返済と言ってもそう簡単には出来ないと言う人は、全額繰り上げ返済しなくても効果はあります。例えば100万円借りて途中で50万円繰上返済してしまったとすると、その時点以後の元本は50万円と言うことになります。元本が減った訳ですから、やはり利息計算の式によれば以後の利息は減ることになります。このように利息を決める要素は決して金利だけではないのです。いろいろ工夫して上手に返済しましょう。

ただしいくら利息が減るからと言っても無理をして繰上返済を行うのは止めましょう。繰り上げ返済をしたがために生活が苦しくなってやむを得ず再度カードローンを利用して新たな借入を行ったのでは繰上返済が全く無意味になってしまう可能性もあります。あくまで、家計の状況に合わせて繰上返済を行うようにしなければならない訳です。そこでもし利息を減らすために繰上返済をしたいのであれば先ずは支出の見直しから行ってみてはいかがでしょうか。

支出を見直すことによって家計の無駄が良く分かるようになります。それが分かったら家族に協力してもらって支出を減らしてください。必要な時に借りると言うのは仕方のないことですが、無駄な出費のために借りるのは止めましょう。良く見直して家計のスリム化を目指してください。一気の行う必要はありませんので少しづつ無駄を減らしていきましょう。そうすることで、それまで無理に感じられていた繰上返済も可能になるかもしれません。

繰り上げ返済で軽減できる利息の金額はかなり大きい

繰り上げ返済を利用すれば利息を軽減できると言われることが多いですが、実際には軽減できる利息の金額はどれくらいになるのでしょうか。これは借り入れ金額や融資の条件によって異なりますから一概には言えないのですが、ここでは一つ例を挙げて見たいと思います。以下の条件を設定します

・借り入れ金額は50万円
・契約金利は18%
・元利均等リボルビング払い
・月々5万円ずつ返済

計算を簡単にするために、1ヶ月を30日として計算することにします。この場合、この条件でそのまま返済をしていけば11ヶ月で完済することができ、利息の支払金額は4万5千円くらいになります。3ヶ月目は普段の5万円に加えて20万円を繰り上げ返済した場合、7ヶ月で返済ができて、支払う利息の金額は2万6千円くらいになります。その差は、1万9千円くらいになるのです。

たった20万円を繰り上げ返済しただけで、これだけの大きな差がでるのです。20万円に対する利息だけカットできるのではないという点に注意しておきましょう。なぜこれだけ差が大きくなるのでしょうか。これは返済の内訳を知っておく必要があるでしょう。

あるときに繰り上げ返済をすると、それによって発生する利息の金額は小さくなります。利息の支払金額が小さくなれば、元金の返済に充てることのできる金額は大きくなります。それによって元金が減り、それが利息を減少させるのです。このようにして、元金が減少して利息が減少し、それによってさらに元金が減少するというような循環が起こります。

このような循環によって差が大きくなると考えられるのです。上の例で言えば、20万円をまとめて返済するだけで、1万9千円くらいも得をすると言うことですから、これは非常に大きな違いだと言えるでしょう。いずれ支払わなければならないものを先に支払うだけで、かなり得をすることになりますから、ボーナスをもらったときなどには是非活用していきましょう。

閉じる