過払い金返還請求した後ローンが組めないと言うのは本当なのか?

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私は現在利用してはいませんが契約中の消費者金融に対して、かつて利用していた時の利息の過払い金返還請求中です。お金が返って来て嬉しいなくらいに考えていたのですが、先日友人から過払い金返還でお金が返ってきても、そのあとどこに行ってもローンが組めなくなって困ることになるよと言われました。これからいろいろとお金がかかる時期を迎えるのにそれでは困ってしまうのですが。この友人が言っていることは真実なのでしょうか。

現在では過払い金返還請求した消費者金融以外なら大丈夫です

確かにかつては過払い金返還請求を行うと、ブラック扱いになってしまい何処からも融資を受けることが出来なくなってしまうと言う事例が有ったのですが、現在ではそのようなことは無くなりました。ただし現在でも過払い金の返還請求を行った消費者金融は利用できなくなりますので、あなたは現在の契約は継続できなくなりますが、他の金融機関には影響ありません。したがって必要な場合には別の所に申し込めば、少なくともブラック扱いはされません。

かつて何故ブラック扱いになってしまったのかと言うと、過払い金請求と言うのは消費者金融から見ると一度契約した金利を修正すると言う形に見えるわけです。実はこれは返済に行き詰った時に行う債務整理の一つの方法として用意されている任意整理で行われる金利を見直して債務を削減すると言う手法と同じなのです。したがって消費者金融はこの2つを区別することなく任意整理が行われたと解釈します。このためこの情報が信用情報に記載されたわけです。

信用情報中に任意整理が行われた旨の記載が有れば、他の金融機関は警戒して審査に落としますので要するにブラックと言う状態になってしまいます。これがかつては過払い金返還請求を行うとブラックになってしまうカラクリだったわけです。しかし利用者から見るとこんな理不尽なことはありません。法改正に伴って生じた過払いを請求しただけでブラックになってしまっては堪りませんので、すぐに社会問題となり、現在では過払い金返還請求については信用情報への記載はなくなりました。

この件では、消費者金融側の理不尽さが強調される事が多いのですが、消費者金融も被害者と言う面が有ります。確かに信用情報に記載すると言うのはやり過ぎだったと思いますが、そもそも金利を見直さなければならないような事態は以前は任意整理くらいしかなかったわけで、その場合には他の金融機関に被害が及ばない様に信用情報に記載すると言う内規が有ったと思われ、そのマニュアルに沿って行われたと考えられます。

消費者金融は企業であり、利益を追求して当然です。しかも貸金業法改正前は法を守っていたわけです。問題なのは法律間の不備を放置していたことなのであって、この点において消費者金融も被害者と言って良いのです。最初から法律がしっかりしていれば過払い金などは発生しなかったはずですし、信用情報への記載の問題なども無かったのです。

ただし自分のお金ですから、多く払ったものは返してもらうのは当然の権利です。じっくり交渉してできるだけ多く返してもらってください。

過払い請求をしてもローンが組めないようにはならない

過払い請求をすれば支払いすぎた利息を返還してもらうことができますから、過去にキャッシングを利用していた人ならぜひするべきでしょう。最近では相談料が無料の場合もありますから、これらを活用すれば気軽に相談することもできますし、調査も無料で行ってくれる場合がありますから、これもうまく活用していくべきでしょう。

しかしながら、過払い請求をすると新たにローンを組めないという状況になってしまうと言われることがあります。これを心配して躊躇する人もいるでしょう。将来的にマイホームを購入したいと思っていても、住宅ローンを組むことができなくなると困ると考える人もいると思います。

結論的に言えば、過払い請求だけをするのなら心配はありません。そもそも、なぜこのような事がいわれるようになったのかという背景を把握しておく必要はあります。なぜかというと、債務整理の一環として行われる場合が多いからです。

キャッシングを利用して返済ができなくなると、債務整理を行わなければなりません。債務整理をすれば、信用情報に傷がつきますから、それ以降は新たに借入をしようと思っても審査に通らなくなることはあります。過払い請求をするときにも、将来の利息をカットしてもらうなどの交渉が同時に行われることがあり、これも債務整理の一種として扱われることがあるのです。

しかしながら、過払い金というのは、本来は自分の資産ですから、債務を整理するのとは異なります。借金を返済できなくなったのではなくて、支払いすぎた利息を返してもらうと言うことなのですから、信用情報に傷がつくことはないのです。この違いについて把握しておく必要はあるでしょう。

ですから、完済した後に過払い請求をするのなら、その後にローンを組めなくなることはないと考えておいて問題はありません。返済中の場合には請求するべきではないでしょう。返済中の場合であれば、何とか完済してから請求するのが良いのです。

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